メンテナンスパックに加入しないと損？

こんにちは！現役のディーラー整備士blogrumaです。

新車を買うときや車検のタイミングで、必ずと言っていいほど勧められる「メンテナンスパック」。

「数万円もするし、これって入らないと損なの？」「そもそも、ディーラーメンテナンスパック必要なの？」と、疑ってしまう方も多いのではないでしょうか。

今回は、現場で点検を担当している整備士の本音で、その「損得」をわかりやすく解説します！

結論：マメな人なら「得」、ズボラな人なら「超お得」

まず、一番知りたい結論からお伝えします。

「引越しや買い替えの予定がないなら、ディーラーのメンテナンスパック、必要性は非常に高い」です。

逆に、自分でオイルをこまめに交換できるような、車にすごく詳しい方であれば、あえて加入しなくても損はしません。でも、このブログを読んでくださっている「車に詳しくない方」にとっては、最強のお守りになります。

メンテナンスパックがどんなものか、旅行で泊まる「ホテルの朝食付きプラン」に例えてみましょう。

ホテルを予約をするとき、朝食を「当日その場で払って食べる」こともできますが、最初から「朝食付きプラン」を選んでおくと、少し安くなりますよね。

メンテナンスパック＝「朝食付きプラン」最初にお金を払っておくことで、1回あたりの点検代やオイル交換代が、通常価格よりガクッと安く設定されています。
その都度払い＝「当日、フロントで朝食代を払う」好きなときに食べられますが、定価なので少し割高。さらに「今日はいいかな……」と抜いてしまうと、結局栄養不足（車の不調）になってしまいます。

さらに、このパックには「案内状（リマインド）」というサービスがついてきます。これは、ホテル側から「朝食の時間ですよ、席を用意していますよ」と電話がかかってくるようなもの。「ついつい忘れてしまう」というリスクをゼロにしてくれるのが、一番のメリットなんです。

「結局、私は入るべき？」と迷ったら、次のチェックリストを見てください。

これらに一つでも当てはまるなら、加入することをおすすめします。

料金は、実はオイル代や点検代の「まとめ買い割引」なので、ディーラーが暴利を貪っているわけではありません。むしろ、「定期的にお店に来てもらうための赤字覚悟のサービス」であることが多いんです。

ただし、注意点がひとつ。

注：引っ越しをして遠くへ行ってしまうと、そのお店でしか使えないパックの場合は「権利が消えてしまう」ことがあります。そこだけは、加入前に「全国どこの系列店でも使えるか？」を確認しておきましょう。

メンテナンスパックは、単なる割引券ではありません。

「半年ごとに、プロが自分の車を必ず見てくれる」という安心を予約しておくためのシステムです。そう考えると、初心者の方ほど、ディーラーのメンテナンスパックは必要な経費と言えるかもしれませんね。

しかし、最近この「メンテナンスパック」のあり方に、少し変化が起きています。現場の私たち整備士の数が足りなくなってしまい、これまで通りの「手厚い点検サイクル」を維持するのが難しくなっているお店が増えているのです。

「パックに入っているから安心！」と思っていたのに、実はお店の体制が変わっていた……なんてことにならないよう、ぜひこちらの記事も読んでみてください。これからの「お店選び」の基準が変わるかもしれません。